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目次

概要

サーバ更改(バージョン・アップ移行)のケース

共通的な変更点

2003 → 2008

  • UAC
  • Session0分離
  • パス(e.g. %USERPROFILE%)

2008 → 2019

ウォッチできてません。

移行パス

インプレースアップグレードがサポートされている。

こちらがサポートされているとだいぶ楽だが、
周辺のソフトウェアもアップグレードされたOSでサポートされている必要がある。

Windows Server 2003は、Windows Server 2008 R2までのインプレースアップグレードがサポートされている。ただし、次のような要件がある。

  • 「Service Pack(SP)2」が適用されていないWindows Server 2003はサポートしない
  • 異なるアーキテクチャ間のインプレースアップグレード(x86からx64など)はサポートしない
  • 異なる言語間のインプレースアップグレード(英語からドイツ語など)はサポートしない
  • 異なるエディション間のアップグレード(例えば、Windows Server 2008 Foundation SKUからWindows Server 2008 Datacenter SKU)はサポートしない
  • 種類が異なるビルド間のインプレースアップグレードはサポートしない

インプレースアップグレードがサポートされていない。

再構築が必要になる。

・・・その理由は、Windows Server 2003からWindows Server 2012 R2へのインプレースアップグレードがサポートされていないからだ。

2003 ---> 2008 ---> 2012

2003 ---> 2008 ---> 2012というインプレースアップグレードも考えられるが、
2003、2008が32bitの時は、このアップグレードパスは成立しない。

  • マイクロソフト認定トレーナーが教える、Windows Server 2012 マイグレーションの手引き - (page 3) - ZDNet Japan
    http://japan.zdnet.com/extra/windows_server_2012/35029010/3/

    Windows Server 2012へインプレースアップグレードができるのは、既存のOSがWindows Server 2008 R2、または64ビット版のWindows Server 2008だけである。
    既存のOSがWindows Server 2003以前、または32ビット版の場合は、インプレースアップグレードができないため、新しいハードウェアに移行する方法をとる必要がある。

2012 ---> 2016 ---> 2019

ウォッチできてません。

サーバ・アプリケーション

種々の要件から、サーバ・アプリケーションの移行が可能か調査が必要になる。

シェル(スクリプト)のバージョン・アップ移行

CMDWSHの構文は、2003→2008でもほぼ変わりません(違いが探せないくらい)。
従って、移行性は、その中でどのようなコマンド、API類を使用しているかに100%依存する。

業務系スクリプトの移行性

WSHでADODBやoo4oなどのCOM系データプロバイダを使用した
業務処理のスクリプトの場合、ほぼストコンで問題も少ない。

基盤系・運用系スクリプト

OSやミドルウェアの提供するコマンド、API類を使用した基盤系・運用系スクリプトの場合、
#WSHから利用できるAPIはCOMインターフェイスに限定される。
バージョン・アップによるインターフェイス・ミドルウェア変更により
スクリプト修正の負荷が増加する可能性がある。

また、これらの基盤系・運用系スクリプトのテストでは、特にWMIのスタブ開発は困難であるため、
#WMIを使用している場合、WMIクエリに対応したスタブを作成する必要があるが実質的に不可能。
これらのスクリプトのテストには、OSやミドルウェアを含め構築済みの環境を準備しておく必要がある。

移行性の確認

  • WSHであれば、OSやミドルウェアの提供するCOMインターフェイスのAPIを使用している
    箇所のインターフェイス変更によりWSHのポーティングが必要になる可能性がある。
    従って、この部分をグレップで検索して引っ掛けて、個々に確認すると良い。
  • 検索キーワード
  • COM
    • CreateObject?(プログラム IDからCOMオブジェクトを生成するAPI)
      CUI系もCreateObject?("WScript.Shell")で引っかかる。
  • WMI
  • GetObject?(ファイルからCOMオブジェクトを生成するAPI)

再構築の場合

OSパラメタの移行

基本方針

  • パラメタをそのまま2003→2008R2に変換するのは困難な所もある(既定値が違う、マップが違う)
    • GUIの表記では、OSバージョンで揺らぎがあるので、一致する項目を、画面上から探すのは難しい。
    • なので、要件一覧や機能一覧などから、「必要な機能」と言う要件の観点から見ることも必要。
  • 2003と同じに.. ではなく、2008R2 の既定、に加えて、何が必要か?を検討すべき。
  • ただし、お客様としては、現行パラメタ踏襲により、リスク回避したいという意向もある。
  • ただし、過去事例からOSのTCP/IPスタックの実装が変わっている等の変更もあるようなので、
    現行パラメタ踏襲で問題が全く起きないとは言い切れない。

変更点

変更もあるので、ガイドラインに従うか、個別に変更を確認した方が良い。

e.g.

  • Windows Server 2008 R2 のパフォーマンス チューニングに関するガイドライン
    http://technet.microsoft.com/ja-jp/windowsserver/ff657837.aspx

    メモ: Windows Server 2003/Windows Server 2008 と Windows Server 2008 R2 では、
    レジストリ設定とチューニング パラメーターが大幅に異なっています。
    予期しない結果にならないように、最新のチューニング ガイドラインを使用してください。

  • セキュリティポリシー
    • 変更点
      • 既定値が変わっている可能性がある。
        構成しない場合、既定値はクライアント依存。
      • 選択肢の増減
        ドメインの機能レベル、バージョンで異なる。
  • IEの設定
    • インターネットオプションの設定をエクスポートする方法等 - ゆず日記
      http://yuzuemon.hatenablog.com/entry/20110510/1305043925

      レジストリのエスクポート&Diffで設定値を調査できるようですが、
      OS、IEバージョン違いでどこまでパラメタが一致しているか?の確認も必要。
      差異が大きい場合は、元パラメタを参考に設定し直しという事になる。

マップが違う

e.g.

  • 2003のWindowsコンポーネントと、
  • 2008のサーバーの役割と機能

では、対応付けが困難なほど変更されており、
この部分のパラメタ・シートの流用は困難。
file機能・役割(2003→2008R2).xlsx参照)

firewall

firewall関係は、大きく変わっている。

2008から、

  • ドメイン(社内)
  • プライベート
  • パブリック

などのプロファイルができた。

netsh firewall xxx コマンドは、ほぼ役に立たなくなっていて、
netsh advfirewall firewall xxx に変わっている。

MSCS/WSFC

こちらを参照。

ハードウェア

NIC

NIC設定はNICのドライバに依存する。
従って、物理移行や、仮想化でパラメタが変更される可能性あり。

ベンチマークツール

ベンチマークツール

構成変更

ライセンス変更

ライセンスが変更になるケースがある。

e.g.

IIS の リモートデスクトップWeb接続 (ActiveXとサンプルページ)が有効のサーバがあるが、
2008R2 では、リモートデスクトップWebアクセス に含まれる、と思われる。
この役割・機能に変更する場合、リモートデスクトップ は、RDS CAL が必要なので、
要件とライセンスについて、検討が必要になる可能性がある。

仮想化

物理の2003の構成パラメタを、そのまま仮想(ゲストOS)の2008R2の構成パラメタへ変換しよう、
など考えないで、移行の全体像をよく検討してから、細部のパラメタをどうするか、検討する。

  • 物理、仮想、どちらで、なにを行うか、行えるか(特に、ネットワークとストレージ)。
    • ゲストOS上でのNICのチーミング方法の変更(ホスト側のチーミング機能を利用)。
    • ゲストOS上でテープ・ドライブを使用できない(バックアップ方法の変更)。

移行ツール

移行ツールは探せばあるものも多い。

  • XXXX Migration Tool (XXXXMT)
    • IISMT
    • ADMT
    • .etc

ただし、Microsoftは、移行を支援するツールは出しても、
差異を明確にした資料、設定値を移行する資料は、出さない
(単純にマップできず、説明も難しいためと思われる)。


Tags: :Windows, :移行


添付ファイル: file機能・役割(2003→2008R2).xlsx 1398件 [詳細]

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Last-modified: 2020-07-24 (金) 01:26:04 (1362d)