マイクロソフト系技術情報 Wiki」は、「Open棟梁Project」,「OSSコンソーシアム .NET開発基盤部会」によって運営されています。

目次

概要

  • CRMと電子メールとを統合するサーバー処理システム。
  • 電子メール システムとCRMの組織との間で
    電子メール メッセージをルーティングするオプションのコンポーネント。

コンポーネント

  • E-mail Routerサービス
  • E-mail Router構成マネージャ
  • ルール展開ウィザード

サポートされる電子メール システム

  • Microsoft Exchange Server 2007
  • Microsoft Exchange Server 2010
  • Microsoft Exchange Server 2013
  • Microsoft Exchange Online
  • SMTP(送信のみ)
  • POP3(受信のみ)

※サポートされない電子メール システムも、
E-mail Routerのカスタム 電子メール プロバイダでサポートできる。

ハードウェア・ソフトウェア要件

E-mail Router・ルール展開ウィザードのインストール

準備

  • ローカルコンピューターのAdministratorsグループの
    メンバとなっているユーザとしてドメインにログオンしてインストール。
  • SetupEmailRouter?.exe ファイルを実行(ダウンロード or メディア)。

セットアップ ページ

更新プログラムの確認

[Microsoft Dynamics CRM の更新プログラムを取得する(推奨)]をクリック(推奨)。

使用許諾契約書

[この使用許諾契約書に同意する] をクリックし、[同意する] をクリック。

必要なコンポーネントのインストール

[必要なコンポーネントのインストール]ページで[インストール]をクリック。

  • 全てインストールされている場合は、スキップ。
  • コンポーネントのセットアップファイルが見つからない場合、
    インターネット接続が要求されることがある。
  • インストール時に再起動が必要とされる場合がある。
    その場合、再起動後にSetupEmailRouter?.exeを再起動する。

アップグレードするE-Mail Routerのコンポーネントを選択

[Router コンポーネントの選択]ページで以下の片方 or 両方を選択。

  • [Microsoft Dynamics CRM E-mail Routerサービス]
  • [ルール展開ウィザード]

その後、

  • Microsoft Update基本設定の選択
  • インストール先の選択
  • システムのチェック
  • インストール準備の完了

構成

同期の設定方法

  • Webアプリケーションで[設定]→[電子メールアクセス構成]に移動
     →[電子メールアクセス構成の設定]をクリック
     →[システムの設定]ウィンドウ→[電子メールの処理方法]で[E-mail Router]を選択。
  • 各ユーザー or キューのメールボックス レコードの
    • [受信メール]に対して以下のオプションを選択
      • [サーバー側同期またはE-mail Router](どちらか一方)
      • [転送用メールボックス](どちらか一方)
    • [送信メール]に対して[サーバー側同期またはE-mail Router]オプションを選択

プロファルの数と種類

CRMと電子メール システム間で電子メールのルーティングをするのに必要なもの。

  • 1つ以上の受信プロファイル(電子メール システム毎に必要)
  • 1つの送信プロファイル

受信プロファイル

電子メールの受信のルーティングをするのに必要なもの。

必要な情報

  • 名前
  • 電子メール サーバの種類
  • プロトコルの種類
  • 認証の種類
  • サーバの場所
  • アクセス資格情報

プロトコルと認証の種類

  • サーバごとのプロトコルと認証の種類
    電子メール サーバの種類プロトコルの種類認証の種類
    Exchange ServerExchange Web Service(SOAP)Windows認証(NTLM & Kerberos)
    Exchange OnlineExchange Web Service(SOAP)クリア テキスト
    POP3POP3・NTLM
    ・クリア テキスト
  • 認証がクリア テキストの場合、SSLを使用する。
    • [SSLを使用] ---> [ネットワーク ポート]の[詳細設定]タブへ設定
    • Exchange Onlineはhttps接続のみなので、[SSLを使用]使用不可能?

サーバーの場所

電子メール サーバの種類プロトコルの種類サーバーの場所
Exchange ServerExchange Web Servicehttp://XXXXX/EWS/Exchange.asmx
Exchange OnlineExchange Web Service
POP3POP3XXXXX
  • *.asmxなので、Exchange Serverの実装はASP.NET Web Service
  • SSLを使用する場合、[http://・・・] ---> [https://・・・]に読み替える。

アクセス資格情報

次のアクセス資格情報がサポートされる

  • [ユーザー指定]
    • それぞれのユーザのユーザアカウントをメールボックス レコードに入力
    • パスワード期限切れなどの場合、CRMでメールボックス レコードを更新する必要がある。
  • [その他の指定]
    • 管理者アカウント(フルアクセス権)
    • ??
電子メール サーバの種類アクセス資格情報
Exchange Serverローカル システム アカウント
・ユーザー指定
・その他の指定
Exchange Online・ユーザー指定
・その他の指定
POP3・ユーザー指定
・その他の指定

送信プロファイル

電子メールの送信のルーティングをするのに必要なもの。

必要な情報

  • 名前
  • 電子メール サーバの種類
  • プロトコルの種類
  • 認証の種類
  • サーバの場所
  • アクセス資格情報

(項目は受信プロファイルと同じ)

プロトコルと認証の種類

  • サーバごとのプロトコルと認証の種類
    電子メール サーバの種類プロトコルの種類認証の種類
    Exchange OnlineExchange Web Service(SOAP)クリア テキスト
    SMTP( + Exchange Server)SMTP・Windows認証(NTLM & Kerberos)
    ・クリア テキスト
  • 通常、SMTPは匿名認証をサポートしていない。
  • 認証がクリア テキストの場合、SSLを使用する。
    • [SSLを使用] ---> [ネットワーク ポート]の[詳細設定]タブへ設定
    • Exchange Onlineはhttps接続のみなので、[SSLを使用]使用不可能?

サーバーの場所

電子メール サーバの種類プロトコルの種類サーバーの場所
Exchange OnlineExchange Web Servicehttp://YYYYY/EWS/Exchange.asmx
SMTP( + Exchange Server)SMTPYYYYY

アクセス資格情報

次のアクセス資格情報がサポートされる

  • [ユーザー指定](Exchange Onlineのみ)
    • それぞれのユーザのユーザアカウントをメールボックス レコードに入力
    • パスワード期限切れなどの場合、CRMでメールボックス レコードを更新する必要がある。
  • [その他の指定]
    • 管理者アカウント(フルアクセス権)
電子メール サーバの種類認証の種類アクセス資格情報
Exchange Onlineクリアテキスト・ユーザー指定
・その他の指定
SMTP( + Exchange Server)Windows認証(NTLM & Kerberos)ローカル システム アカウント
・その他の指定
クリアテキスト・その他の指定
匿名ローカル システム アカウント
  • Exchange Online + その他の指定の場合のオプション
    ─[ユーザー タイプ]
     ├[ユーザ]
     └[管理者]
      └[アクセスの種類]
       ├[代理人アクセス]:"代理送信" メッセージとして送信。
       └[代理人として送信する]:"代理人送信" メッセージとして送信。

展開(既定のプロファイル)

E-mail Router構成マネージャの[展開]タブで既定のプロファイルを指定できる。

  • [展開の種類]
    (複数の展開を追加できるが、追加する展開は同じ[展開の種類]である必要がある)
  • [自分の会社]:(内部設置型、オンプレ)
  • [オンライン サービス プロバイダー]:(ホスト型、SaaS)
  • [Microsoft Dynamics CRM Online​​]
  • CRM ServerのURL
    e.g. : https://xxxxx:5555/my_ou
    • プロトコル(http://、https://)
    • 検出Webサービス役割のインストール先のコンピュータ名
    • ポート番号
    • 組織名
  • [展開環境に接続するためのアクセス資格情報]
    • CRM Serverに接続するためのアクセス資格情報
    • オンプレの場合、ローカル システム アカウントを使用可
      • E-mail Router・CRM Serverが同一マシン
      • 上記のマシンアカウントがPrivUserGroup?セキュリティ グループに属す。
  • [既定の受信プロファイルと送信プロファイル]

転送用メールボックスの設定

前提

  • 転送用メールボックスは、各ユーザの受信メールが転送されてくるメールボックスなので、
    E-mail Router専用に作成し、個人のユーザのメールボックスとしての使用はできない。
  • Exchange ServerかPOP3メールボックスを使用する。

設定

  • Exchange Serverで転送用メールボックスを設定する場合、少なくとも一度は、
    OutlookやOWA等の電子メール クライアントでメールボックスにログオンすること。
  • E-mail Router構成マネージャを起動する。
    • [ユーザ、キュー、転送用メールボックス]タブ→目的の展開環境を選択し→[データの読み込み]
    • [転送用メールボックス]をクリックして[新規] or [修正]をクリック。
    • [転送用メールボックス]ダイアログ ボックスで以下を入力し[OK]をクリック。
      • [名前]
      • [電子メール アドレス]
      • [受信構成プロファイル]
  • [転送用メールボックスのメッセージを処理後に削除する]チェック ボックをon-offを選択。

転送ルール

  • ルール展開ウィザード
    Exchange Server(2010は + SP1)であればルール展開ウィザードを使用できる。
  • 権限
    • セキュリティ ロールの割り当てられたCRMユーザ
    • ローカル管理者
    • Exchange Server管理者権限

ユーザ、キュー、転送用メールボックス

E-mail Router構成マネージャの[ユーザ、キュー、転送用メールボックス]タブで次のことができる。

  • 受信プロファイルと送信プロファイルにE-mail Routerを使用するユーザ、キューを表示
  • ユーザ、キューの電子メール(ルーティング)処理の有効化・無効化
  • ユーザ、キュー、転送用メールボックスへのアクセスのテスト。
  • 転送用メールボックスの定義と定義変更。

クラスタリング

トラブルシューティング

ハードウェア・ソフトウェア要件

「計画ガイド」を参照

インストールの制限と既知の問題

E-mail RouterのReadmeを参照。

更新プログラム

セットアップ時に、[Microsoft Dynamics CRM の更新プログラムを取得する(推奨)]をクリック(推奨)。

セットアップ ログ ファイルの確認

%APPDATA%\Microsoft\MSCRM\Logs\crmemailroutersetup.log

Exchange Server 2010

ルール展開ウィザードを実行するのにSP1の適用が必要。


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Last-modified: 2017-02-27 (月) 22:50:55 (2608d)