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目次

概要

  • 物理サーバの状態を監視し、仮想マシンの動作に関わる障害を検知する。
  • 障害の発生を検知すると、
    • 障害のある物理サーバ上で動作していた仮想マシンを停止し、
    • 他の物理サーバ上のサーバ仮想化環境で再起動する

ゲスト・レベル

ゲスト・レベルの高可用性オプションの選択肢(以下のいずれかを選択)。

ゲスト・クラスタ

概要

ゲストOS同士のステートフルなActive-Passiveフェイル・オーバ・クラスタ

サポート

  • Windows 2003のMSCSはサポート対象外
  • ゲストOS内は、ハードウェアが直接見えないので、
    TCP/IPで見えるiSCSIだけが、共有ストレージとしてサポート。
  • 共有ストレージはiSCSI、SAN(2012から)に対応

考慮点

  • ホスト・クラスタとの併用は可能だが、複雑であるため推奨しない。
  • ゲスト・クラスタの全ノードが異なるホスト上で稼働する配置を維持する必要がある(?)。

参考

ゲストNLB

概要

  • ゲストOS同士のNLBによる、ステートレスなActive-Active負荷分散

レプリカ(2012から)

概要

  • ゲストOS同士のステートフルなActive-Passiveレプリケーション構成クラスタ
  • プライマリ サイトにある Hyper-V ホストからレプリカ サイトにある
    別の Hyper-V ホストに Hyper-V 仮想マシンをレプリケートする。
  • 障害が発生した場合、レプリカ サイトにあるレプリケートされた
    仮想マシンを起動して、業務を元の状態にすばやく戻すことができる。
  • レプリケーション
    • HTTP プロトコルを使用しWAN 経由でレプリカ サーバーにレプリケート可能
    • Kerberos 認証と証明書ベースの認証がサポート(オプションで、暗号化もサポート
  • フェイル・オーバー クラスタリングと密接に?統合

詳細

Windows Server8 の Hyper-V Replica Broker

  • レプリカは SQL ServerのDBミラーリングと似ている。
    1. プライマリからレプリカへVM実行中も定期的(最短5分) にvhdを差分をコピーする。
    2. プライマリが故障するとレプリカへフェイル・オーバーする。
    3. これにより(大方)最新の状態でレプリカで処理を継続できる。
    4. 故障による切り替え時は、プライマリは捨てられるため新規レプリカの追加・全転送が必要。
    5. 手動の切り替え時は、プライマリとレプリカの役割が入れ替わる。
  • フェィル・オーバ・クラスタとは、以下の点で関連がある。
    • レプリカは、転送が最短5分なので、MSFCと併用で、ホストの障害リカバリを迅速にできる。
    • 以下、MSFC+レプリカの構成例。
      • メインサイトにMSFC+プライマリを配置。
      • サブサイト(DRサイト)にMSFC+レプリカを配置。
      • MSFC化した各サイトのフロントにbroker を配置し
        転送先のレプリカ(Activeノード)を追跡する必要がある。
      • このため、片方のサイトだけMSFCと併用する方式も可能。

サポート

製品サポート
Exchange無し
SQL Server有り(設定必要)
AD DC(検証中)

参考

ホスト・レベル

ホスト・クラスタ

概要

ホスト間でクラスタを構成し、ゲストOSをホスト間で

  • フェイル・オーバー
  • ライブ・マイグレーション
  • クイック・マイグレーション

する。

サポート

FC-SAN, iSCSI(SCSI3 Persistent Reservation 機能に対応)
など、WSFCでサポートされる共有ストレージが使用できます。

考慮点

ホスト・レベルの高可用性オプション(ホスト・クラスタ)は、
ゲスト・レベルの高可用性オプションと併用可能だが、
ゲスト・クラスタとの組み合わせは複雑であるため推奨しない。

ホスト・クラスタのネットワーク種別

NICチーミングMIPO?も参照。

ネットワーク種別の比較

ネットワーク種別冗長化方法仮想スイッチクラスタ・ネットワーク・ロール補足
ゲスト・サービス用NICチーミング必須ホストに共有しない。
VLANを使用する場合は互換性に注意
管理者ネットワーク用NICチーミング3ホスト・ベースのバックアップに使用する場合、帯域に注意
CSV用NIC複数セグメントのNIC1PowerShellにてメトリックを最小に設定(2008R2まで)※1
ライブ・マイグレーション用NIC複数セグメントのNIC1フェイル・オーバー クラスターマネージャーで設定する。
iSCSIストレージ用ネットワーク用NIC(ホスト)MPIO必須0ホストがiSCSIを使用する場合
iSCSIストレージ用ネットワーク用NIC(ゲスト)MPIOゲストがiSCSIを使用する場合

クラスタ・ネットワーク・ロール

  • 「Metric」の数値の小さいものほどCSVでの優先度が高い。
    • Role=1:「このネットワークでのクラスタネットワーク通信を許可する。」
    • Role=3:「1+クライアントにこのネットワーク経由の接続を許可する。」
    • Role=0:「このネットワークでのクラスタネットワーク通信を許可しない。」

ホスト・クラスタのストレージ構成

CSVの利用が前提となる

WSFCでサポートされる共有ストレージが使用できる。
パターンが多数あり複雑なので、ここでは推奨されるCSVに限定する。

  • 1LUNに複数の仮想マシンを配置。
  • CSVのデザイン・パターン(1 CSV ≒ 1 LUN)
    • 1 CSV
    • 複数CSV(I/O負荷を分散)
      • クラスタ・ノード数の倍数
      • I/O特性に最適化
  • 仮想マシンの配置
    固定配置、動的配置のどちらにもメリットがある。
    • CSVのオーナーノードに仮想マシンを固定配置(複数CSV)?
    • 動的配置(CSVは意識しない、VMMの動的最適化を利用)

ストレージのTips

  • ディスク領域の計算
    仮想マシンのメモリ情報(.BINファイル)の容量を考慮します。
  • 残容量の監視
    VHDの領域の残容量が枯渇すると、仮想マシンが停止します。
  • VHDXの利用
    VHDよりもパフォーマンス、耐障害性が増したVHDXの利用を推奨します。

仮想マシン・モニタリング

概要

  • ホスト・クラスタ環境下において、仮想マシンの状態を監視。

機能

  • 仮想マシンのハートビート監視
  • 仮想マシンのサービス監視(2012から)

サポート

  • ゲストとホストが同じドメイン若しくは信頼関係が必要
  • ファイア・ウォールを構成する必要がある。
  • サービスの回復オプションを構成する必要がある。

考慮点

参考


Tags: :Windows, :Hyper-V, :仮想化


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Last-modified: 2020-10-20 (火) 15:07:45 (1277d)