「マイクロソフト系技術情報 Wiki」は、「Open棟梁Project」,「OSSコンソーシアム .NET開発基盤部会」によって運営されています。
目次 †
概要 †
OSやアプリケーションをプリインストールしたPCを配付する場合や、
冗長化構成を採る場合の二台目、三台目のマシンを構築する場合、
「それぞれインストール・構築」するのは手間ですが、
通常のバックアップ・リストアの複製では
- SIDの重複(AD環境ではNG)や、
- ドライバまでバックアップ・リストアされてしまうため
ハードによってはデバイスを認識できなくなる
などの問題が発生します。
これを解決するSysprepというツールがあります(サーバOSでも使用できる)。
複数のコンピューターに同じイメージを展開するには
/generalizeオプションの指定が必要になります。
・・・/generalizeオプションにより、SDI重複解消とドライバ削除が可能です。
詳細 †
SDI重複 †
SDI重複については、以下のHPの情報が参考になります。
それ(SID)が重複していると、Windows Server Update Services (WSUS)
などの特定のアプリケーションに問題が発生する可能性があるためです。
従って、マイクロソフトのサポート方針として、今後も複製されたシステムは
Sysprep を使用して(SIDが)一意であることが要求されることに注意してください。
ドライバ削除 †
ドライバ削除については、以下のHPの情報が参考になります。
参照コンピューターを設定するとき、Windows セットアップは、
検出されたすべてのデバイスのドライバーをインストールします。
これらのドライバーは、既定では、システムの一般化を実行すると削除されます。
同じハードウェアとデバイスを備えたコンピューターにイメージを展開する場合、
Windows セットアップは、同じドライバーを再インストールします。
・・・逆に必ず同じドライバを使用したい場合は、
PersistAllDeviceInstalls?オプション
を使用してドライバを保持できます。
サポート †
しかし、一部、Sysprepがサポートされないアプリケーションがある様です。
特定のサーバーの役割が構成された Windows Server 2008 R2 インストールに対し、
/generalize オプションを使用して sysprep コマンドを実行すると、
イメージングおよび展開の後にそれらのサーバの役割が機能しなくなる可能性があります。
冗長化構成の場合 †
なので、冗長化構成の場合、
- 2台目の構築も、バックアップ・リストアでという訳には行かず、
- 1台目の構築手順と同じ手順を繰り返す必要があります。
となるのは、サポートされないサーバ・アプリケーションがインストールされている場合、
当該環境はMicrosoftのサポートを受けられない(自己責任になる)ためです。
同様にOSやアプリケーションをプリインストールしたPCを配付する場合も同じで、
サポートされないクライアント・アプリケーションがあれば問題(自己責任)となります。
以下の様に、
「サーバー役割が追加されていないサーバOSの
クリーン・インストールの所までならSysprepで」
というのもありのようです。
今回の環境は Sysprep 前に [フェイル・オーバー クラスタリング]
をインストールしていたのですが、これが影響していたのでしょうか??
いつもは Sysprep 後にクラスターの機能を追加しているのですよね。
なんでエラーになるのかが分からず 1 時間以上悩んでしまいました…。
その他の問題 †
また、Sysprepには以下の様な問題があるようです。
参考 †
- PIT-Navi|NECキャピタルソリューション株式会社
Sysprepを使って、Windows 10を効率的に大量展開しよう
Tags: :インフラストラクチャ, :Windows