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セキュリティポリシーのデータベース
中核をなす以下の3つのプロトコルがある。
IKE(Internet Key Exchange)という鍵交換プロトコルを使用する。
Internet Key Exchange protocol version 1
0 ------------------------------------------------------------- 31 | ||||
イニシエータ・クッキー(64bit) | ||||
レスポンダ・クッキー(64bit) | ||||
次ペイロード | Major-Version | Minor-Version | 交換タイプ | フラグ |
メッセージID | ||||
全メッセージ長 |
ヘッダ | ペイロード | |||||
IPヘッダ | UDPヘッダ | ISAKMPヘッダ | ISAKMPペイロード | ISAKMPペイロード | ISAKMPペイロード | ... |
番号 | 種類 |
1 | SA ペイロード |
2 | Proposal ペイロード |
3 | 変換ペイロード |
4 | 鍵交換ペイロード |
5 | ID ペイロード |
6 | 証明書ペイロード |
7 | 証明書要求ペイロード |
8 | ハッシュ・ペイロード |
9 | 署名ペイロード |
10 | 乱数(nonce)ペイロード |
11 | 通知ペイロード |
12 | 削除ペイロード |
13 | ベンダ ID ペイロード |
14 | データ属性ペイロード |
ISAKMP SAを確立するまでの、
ISAKMPメッセージの交換手順
として2つの交換タイプがある。
通信相手(IPsec機器)との認証を行う認証方式
# | 認証方式 | 説明 |
1 | 事前共有鍵認証(pre-shared key 認証) | 事前に鍵交換する(もっとも簡便で広く利用されている) |
2 | ディジタル署名認証 | 証明書を使用して相互認証 |
3 | 公開鍵暗号認証 | ... |
4 | 改良型公開鍵暗号認証 | ... |
これにより、ISAKMP SAが確立する。
※ シーケンスやペイロードなどが不明。
Internet Key Exchange protocol version 2
イニシエータとレスポンダの通信
処理を施す。
処理を施し、新たなIPヘッダを付加する(カプセル化)。
0 ----------------------------------------- 31 | ||
次ヘッダ | ペイロード長 | 予約 |
セキュリティ・パラメタ・インデックス(SPI) | ||
シーケンス番号 | ||
認証データ(可変長):ICV(Integrity Check Value) |
IPヘッダ | TCPヘッダ | データ |
IPヘッダ | AHヘッダ | TCPヘッダ | データ |
<--------------- 認証の範囲 ---------------> |
新IPヘッダ | AHヘッダ | IPヘッダ | TCPヘッダ | データ |
<-------------------- 認証の範囲 --------------------> |
付け加えられた構造になる。
0 ----------------------------------------- 31 | ||
セキュリティ・パラメタ・インデックス(SPI) | ||
シーケンス番号 | ||
データ | ||
パディング | ||
ESPトレーラ(パディング長、次ヘッダ) | ||
認証データ(可変長):ICV(Integrity Check Value) |
IPヘッダ | TCPヘッダ | データ |
IPヘッダ | ESPヘッダ | TCPヘッダ | データ | ESPトレーラ | ESP認証データ |
<-------------------- 認証の範囲 --------------------> | |||||
<------------ 暗号化の範囲 ------------> |
新IPヘッダ | ESPヘッダ | IPヘッダ | TCPヘッダ | データ | ESPトレーラ | ESP認証データ |
<-------------------- 認証の範囲 --------------------> | ||||||
<------------ 暗号化の範囲 ------------> |
IPの変換なので、IPヘッダにだけ影響する。
プロトコル | 動作モード | 問題 |
IKE | 動作モードを問わない | 特に問題は生じない。 |
AH | 動作モードを問わない | IPヘッダ含めて認証データであるICV(Integrity Check Value)が 生成されているので、IPアドレス変更によってICVが不一致になる。 |
ESP | トランスポート・モード | IPアドレスの変更に伴い、TCPヘッダのチェックサムを変更する必要があるが、TCPヘッダ自体が暗号化されているため出来ない。 |
トンネル・モード | トンネルモードでは、新IPヘッダが変更されるだけなので問題ない。 |
※ IKE + ESPで処理可能。
IPとポート番号の変換なので、IPヘッダとTCPヘッダに影響する。
プロトコル | 動作モード | 問題 |
IKE | 動作モードを問わない | IKEパケットのポート番号は変換しないようにする。 |
AH | 動作モードを問わない | NATと同じ問題が発生する。 |
ESP | 動作モードを問わない | ポート番号は暗号化されているので変換できない。 |
※ 処理不可能なのでUDP encapsulation of IPSec ESP packetsを使用する。
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