「[[マイクロソフト系技術情報 Wiki>http://techinfoofmicrosofttech.osscons.jp/]]」は、「[[Open棟梁Project>https://github.com/OpenTouryoProject/]]」,「[[OSSコンソーシアム .NET開発基盤部会>https://www.osscons.jp/dotNetDevelopmentInfrastructure/]]」によって運営されています。 -[[戻る>Windowsネットワークの基礎知識、設定・トラブルシュート]] * 目次 [#d31f485d] #contents *概要 [#p3318477] *[[イーサネット>#d90af36c]]上のネットワーク サーバ [#pb33c7f4] -[[イーサネット>#d90af36c]]上でネットワーク基盤として機能するネットワーク サーバ。 -これらのネットワーク基盤として機能するネットワーク サーバの機能により、 --IPアドレスの付与(など設定 の配布) --NetBIOS名・FQDN名の名前解決 --ネットワーク リソースのグループ化、検索、認証(アクセス許可) >などの自動化が図られ、ネットワーク、ネットワーク中の~ リソース(ファイル サーバ等)の使い易さ・管理のし易さが向上する。 #ref(NetWorkServer.png,left,nowrap,ネットワーク サーバ) **IPアドレスの、動的割り当て [#cdf92fd1] ***DHCP [#y927ca3b] -DHCPサーバはクライアントに動的にIPアドレスを割り当てるサーバ。 -ルータを跨ぐ場合は、クライアントが存在するネットワーク内に中継機能を追加する必要がある。 **名前解決のためのサーバ [#r5482bcc] 現在のイーサネットではTCP/IPプロトコルが標準的に使われており、~ ネットワーク上でコンピュータやネットワーク機器につけられた[[名前>#x635df3d]]は、~ IPアドレスに変換され通信が実行される。これを名前解決と言う。 ***DNSサーバ [#z2fbe35d] -FQDN名をIPアドレスに変換する。 -NetBIOS名・ホスト名が対象の場合は利用できない。 ***WINSサーバ [#u7ab8c7b] -NetBIOS名をIPアドレスに変換する。 -FQDN名・ホスト名が対象の場合は利用できない。 -非WINS環境では、NetBIOS名の名前解決はWINSサーバではなく、NetBIOSブロードキャストにより行われる。 -ルータを跨ぐ場合は、クライアントが存在するネットワーク内に中継機能を追加する必要がある。 ***名前解決のためのファイル(クライアント) [#zd0d9fb8] -lmhostsファイル~ NetBIOS名をIPアドレスに変換する。 -hostsファイル~ ホスト名・FQDN名をIPアドレスに変換する。 **ネットワーク資源管理のサーバ [#z2ff547a] -ネットワーク リソースをグループ化するサーバについて纏める。 -ネットワーク リソースのグループ化の仕組みには、ワークグループとドメインがある。 ***ワークグループ環境 [#y51bf172] -NetBIOSのブラウジング機能を使用した、ネットワーク資源のグループ化の基本的な仕組み。 -ブラウジング機能 --同一ネットワーク内の同一ワーク グループに属するホストの一覧を集中管理し、~ ワーク グループ内のホストにこのホスト一覧を展開する機能。 --ブラウジング機能を提供するサーバは、ネットワーク中のホストから自動的に選定される。 ***ドメイン環境 [#l37aef94] DNSサーバ、[[ディレクトリ サービス]]、[[LDAPサーバ>LDAPプロトコルでのディレクトリ・エントリ検索処理]]、[[KDCサーバ>ケルベロス認証#i78d6009]]の機能を有する~ [[Active Directory(以下、ADと略す)のドメイン コントローラ(以下、DCと略す)>ドメイン サービス (AD DS)]]~ に管理された、より高度なネットワーク資源のグループ化の仕組み。 **ネットワーク資源 [#m0934427] ***ファイルサーバ [#f3fabb21] ***プリンタサーバ [#a3370f47] *アドレス [#l676e55c] -IPアドレスとMACアドレスの違いの1つに、ルーティング機能の有無がある。 -MACアドレスに対応するルーティング機能は存在しないため、~ MACアドレスを使用するイーサネットなどのネットワークで通信可能な範囲は、~ OSI参照モデルの第2層のブロードキャストで名前解決できる範囲となる。 **MACアドレス [#wad16a9a] **IPアドレス [#r678d200] ***概要 [#q4c371b9] ここでは、 -IPアドレスと -IPルーティング -IPアドレス割り当てに関連するネットワーク構成 -[[ネットワーク アドレス>#dbc77b5e]]とIPアドレスの割り当て -動的割り当て、静的割り当て -[[MACアドレス>#wad16a9a]]との関連 など、IPアドレスの基礎について説明する。 ***IPアドレスとルーティング [#u7adb5c3] -ブロードキャストで名前解決するようなネットワークでは、ネットワーク上に接続するノード数が増えてくると、~ 名前解決のためのブロードキャストによるトラフィックの負担が大きくなり、ネットワークが飽和し易くなる。 -これらの問題は、IPアドレスとルータを導入し、ネットワークを分割することで解決される。 --ルータは、必要なネットワークにだけパケットを送ったり、離れた場所にあるネットワーク同士を接続したりできるので、~ トラフィックを軽減した状態で、分割されたネットワーク上のノード同士が通信できる。 ***予約済みIPアドレス [#b62f25ad] 予約済みのIPアドレスについて説明する。~ これらのIPアドレスは、通常、ホストのIPアドレスとして利用できないので注意する。 -オール0(0.0.0.0)~ [[BootPプロトコル>#f5dcd7b7]]プロトコルやDHCPプロトコルなどを使って~ TCP/IPの設定を行う際に、自分自身を表すためのアドレスとして使用するIPアドレス。 -APIPA用のLINKLOCALアドレス --DHCPのAPIPA機能で使用される。 --外部と接続されていないローカルな単一のネットワークだけで利用できるIPアドレスで、~ 「169.254.1.0/16~169.254.254.255/16」の範囲が予約されている。 --DHCPサーバからDHCPクライアントにIPアドレスが割り当てられなかった場合に、~ DHCPクライアントが自動的にLINKLOCALアドレスを割り当てる。 -ネットワーク アドレス(ホスト部がオール0)~ [[ホスト部を全て0に設定したIPアドレス。ネットワーク アドレスを表す。>#dbc77b5e]] -ローカル ループバック アドレス(127.xxx.xxx.xxx) --自分自身を指すIPアドレス。 --ローカル ループバック アドレスを使用した通信はNICを経由しないため、NICがないPCでも利用可能である。~ 同一マシン内のプロセス間通信などで利用できる。 -リミテッド ブロードキャスト(255.255.255.255) --UDPで使用できる。 --ローカル ネットワークにいる、すべてのホストを対象とするOSI参照モデルの第3層のブロードキャストに使用するIPアドレス。 --また、OSI参照モデルの第2層のブロードキャストに使用するMACアドレスは、FF:FF:FF:FF:FF:FF である。 -ディレクティッド ブロードキャスト(ネットワーク アドレス + オール1) --UDPで使用できる。 --他のネットワークへ向けられたOSI参照モデルの第3層のブロードキャストに使用するIPアドレス。 --対象のネットワークまでルータによってパケットが運ばれてから、ルータによってローカル ネットワークにブロードキャストされる。 -マルチキャスト アドレス(224.0.0.0~239.255.255.255) --UDPで使用できる。 --[[マルチキャスト>#i2cc70c4]]に使用するIPアドレス。 --クラスDのアドレスがマルチキャスト アドレスとして予約されている。 --RFCにより規定されているマルチキャスト アドレス(グループ)を以下に示す。 |#|マルチキャスト アドレス(グループ)|>|用途|h |1|224.0.0.0|>|予約| |2|224.0.0.1|>|同一サブネット上の全ノード| |3|224.0.0.2|>|同一サブネット上の全ルータ| |4|224.0.0.4|ルーティング プロトコル|DVMRP| |5|224.0.0.5|~|OSPF| |6|224.0.0.6|~|OSPF version2| |7|224.0.0.9|~|RIP version2| --マルチキャスト アドレスに対応するMACアドレスもある ---このMACアドレスは、マルチキャスト受信者に設定されたホストのNICに自動的に追加される。 ---これについては本ドキュメントでは割愛する。 **IPアドレスの割当 [#y30e557d] ***プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレス [#c75d733a] -プライベートIPアドレス~ プライベートIPアドレスは各組織内だけで~ 自由に使うことが許可されたIPアドレスで、以下の範囲が利用できる。 |#|クラス|>|>|クラスに対応するホスト アドレスの範囲|-|>|>|プライベートIPアドレスの範囲|h |1|クラスA|0.0.0.0|~|127.255.255.255|のうち|10.0.0.0|~|10.255.255.255| |2|クラスB|128.0.0.0|~|191.255.255.255|~|172.16.0.0|~|172.31.255.255| |3|クラスC|192.0.0.0|~|223.255.255.255|~|192.168.0.0|~|192.168.255.255| -グローバルIPアドレス --プライベートIPアドレスと重複しないIPアドレスの範囲を、公的な機関~ (IANAおよびその依頼を受けた組織)によってプロバイダなどに割り当てられる。 --そのIPアドレスが重複しないようにプロバイダのユーザに付与される。 --グローバルIPアドレスの割り当てを、以下の例で説明する。 ---[[BBルータと家庭内LAN>#x2c29e3d]] ---[[企業などで構築する非武装セグメント(DMZ)>#e1cd1ba4]] **ネットワーク アドレス [#dbc77b5e] -IPアドレスを構成するビット列のうち、~ 個々の組織が管理するネットワーク(サブネット)を識別するのに使われる部分。 -ネットワーク アドレスとIPアドレスの割り当てについて方法について説明する。 ***クラスフル アドレッシング(FLSM) [#l58f3cce] -ネットワーク アドレスを決定する際に、~ 既定の「アドレス クラス」と「ネット マスク」(ナチュラル マスク)~ を使用するアドレッシング方法を、「クラスフル アドレッシング」(FLSM)と言う。 -「クラスフル アドレッシング」では、それぞれのネットワークに何台のホストを接続するかによって、どの「アドレス クラス」を使用するかを選択する。 --「ネット マスク」(ナチュラル マスク)は「アドレス クラス」に対応したものを適用する。 --クラスD、クラスEというアドレスもあるが、これは通常のホストが使用するIPアドレスではない。~ クラスDはマルチキャスト アドレス、クラスEは実験用アドレスに予約されている。 |#|アドレス クラス|先頭ビットのパターン|ネット マスク|ネットワーク アドレスの範囲|ホスト アドレス長(ホスト台数)&br;ホスト アドレス|h |1|クラスA|0|255.0.0.0|0.0.0.0/8&br;~127.0.0.0/8|24bit(約1677万台)&br;0.0.0.1~0.255.255.254| |2|クラスB|10|255.255.0.0|128.0.0.0/16&br;~191.255.0.0/16|16bit(約6万5000台)&br;0.0.0.1~0.0.255.254| |3|クラスC|110|255.255.255.0|192.0.0.0/24&br;~223.255.255.0/24|8bit(254台)&br;0.0.0.1~0.0.0.254| ***クラスレス アドレッシング(VLSM or CIDR) [#e6290494] -「クラスフル アドレッシング」の場合、ネットワークにネットワーク アドレスを割り当てる場合など、~ 実際に必要となるIPアドレスの数より多すぎたり少なすぎたりすることがある。~ (実際にISPに割り当てるクラスBネットワークが不足する事態になった。) -このため、ユーザ自身が自由に「ネットワーク アドレス」と「サブネット マスク」を決定する~ 「クラスレス アドレッシング」というアドレッシング方法が用意されている。 -このようなアドレッシング方法に「クラスレス アドレッシング」(VLSM or CIDR )がある。 --VLSM~ 組織内のネットワークの細かなホストビットの割り当てに使用される。 --CIDR~ ---インターネット上のAS(自律システム)間の、~ ルーティング情報の集約による「ルーティング性能向上」、「ルーティング情報の管理の簡素化」のために使用される。 ---現在のインターネットでは、必要なグローバルIPアドレス数に合わせてサブネット マスクを決定する「CIDR」が使用されている。 ---AS(自律システム)とは、~ 各組織、企業やプロバイダが保有・運用する、インターネットに繋がるひとつ(時に複数)の~ ルーティング ポリシー配下にあるIPネットワークやルータの集合のことを言う。~ *ネットワーク構成 [#i5ec8030] **ルータによるネットワークの分割・接続 [#o88760ea] -ルータは、以下を目的に導入される。 --リモート ネットワークとの接続 --ブロードキャスト トラフィック負荷増大の回避のためのネットワーク分割 --ルーティング情報の分割(or 集約)のためのネットワーク分割(or 集約) --一般的には、イーサネットの1ネットワーク セグメントを1[[ネットワーク アドレス>#dbc77b5e]]に対応させる。~ そして、それぞれのネットワーク セグメントをルータで接続して、全体的なネットワークを構築する。 #ref(Router1.png,left,nowrap,ルーター1) ***ルータのインターフェイス [#t2c46d9d] ルータには、以下のインターフェイスがある。 -イーサネット用のインターフェイス -シリアルポートのインターフェイス #ref(RouterIF.png,left,nowrap,ルーターのインターフェイス) ***ネットワークの分割・接続 [#ee073969] -イーサネットのネットワークを分割・接続する場合~ イーサネット用のインターフェイスを使用する。 #ref(Router2.png,left,nowrap,ルーター2) -WANを経由してネットワークを接続する場合~ 以下の様な、DCE(データ回線終端装置)をシリアルポートのインターフェイスに接続する。 --モデム --DSU(ISDNなどの加入者回線終端装置) --TA(インターフェイス変換を行う通信機器)などの #ref(Router3.png,left,nowrap,ルーター3) **スイッチ(スイッチング ハブ・L2スイッチ)によるイーサネットの構成 [#e2e38762] ***スイッチの目的 [#c9388eeb] スイッチ(スイッチング ハブ・L2スイッチ)は、以下の目的で導入される。 -速度の違うイーサネット(同一ネットワーク)の接続 -[[MACアドレス>#wad16a9a]] フィルタ機能によるコリジョン ドメイン の分割 -[[VLAN>#wde1c343]]機能によるイーサネットのセグメントに分割 ***スイッチを使用したイーサネットを構成 [#q8be844f] -基本的にはスイッチがツリー状になるように構成する。 -また、スイッチの接続では、絶対にループ構造を作ってはいけない #ref(Switch1.png,left,nowrap,スイッチ1) -スイッチの基本的な接続方法 --カスケード ---既存のスイッチのポートに別のスイッチのカスケード ポートを接続する方法である。 ---簡単な拡張方法であるが、信号の減衰や遅延があるため最大で何段のカスケード接続が可能かは~ 規格によって定められている(10BASE-Tで4段、100BASE-TXで2段など)。 #ref(SwitchCascade.png,left,nowrap,スイッチのカスケード) --スタック~ ---複数のスイッチを積み上げることによってポート数を増やす方法である。 ---スタックは、カスケードよりも接続の段数が多くなっている。 #ref(SwitchStack.png,left,nowrap,スイッチのスタック) **VLAN [#wde1c343] ***VLANの構成 [#q57b6fef] -ネットワークをL2スイッチの機能により、仮想的なネットワークを構成し端末をグループ化できる。これをVLANと呼ぶ。 -「アクセス リンク」~ --VLAN に対応したL2スイッチの「アクセス リンク」ポートでは、VLANの識別ために以下の情報を使用する。 ---「L2スイッチのポート」~ ポート ベースVLAN(スタティックVLAN) ---「送信元MACアドレス、IPサブネット アドレス、プロトコル タイプ」~ ポリシー ベースVLAN(ダイナミックVLAN) --このため、下図に示すようにL2スイッチを跨がないVLANでは、「暗黙的なタグ」(所謂「タグ無しパケット」)を使用できる。 #ref(VLAN_AccessLink.png,left,nowrap,VLANアクセス リンク) -「トランク リンク」 --VLAN に対応したL2スイッチの「トランク リンク」ポートでは、VLANの識別ために「明示的なタグ」(所謂「タグ付きパケット」)を使用する。 --下図に示すようにL2スイッチを跨ぐVLANでは、「トランク リンク」を使用する必要がある。 --L2スイッチ上でイーサネット フレームにタグ付けすることを「フレーム タギング」と呼ぶ。~ タギング方式には以下がある。 ---ISL(Cisco独自の方式)と ---IEEE802.1q(標準化された方式) --タグ付けされたフレームは、 ---宛先スイッチまでフォワーディングされ、 ---最終的には宛先スイッチ上でタグを削除する。 ---このため、ノード間でタグを意識する必要はない。 #ref(VLAN_TrunkLink.png,left,nowrap,VLANトランク リンク) ***VLANネットワークの接続 [#neb96f48] -其々のVLANネットワークを接続する場合、ルータに接続する必要がある。 -また、ネットワークを跨いだVLANは構築できないので注意する。 -アクセス リンクの場合 --アクセス リンクの場合、VLANの数だけルータとスイッチにアクセス リンクを作成し、それぞれ個別のケーブルで接続する。 --ただし、スイッチに、ルータと接続するポートをトランク リンクとして設定し、~ ルータのインターフェイスをサブ インターフェイス に分割すれば、1つの物理的な接続で済む。 #ref(VLAN_Router_AccessLink.png,left,nowrap,VLANルーター・アクセス リンク) -トランク リンクの場合~ トランク リンクの場合、トランク リンクに対応した1つのポートに接続する。 #ref(VLAN_Router_TrunkLink.png,left,nowrap,VLANルーター・トランク リンク) *参考 [#vef56df6] **イーサネット [#d90af36c] イーサネットという表現は元々10MbpsタイプのLAN規格の名称だったが、~ 現在はFast Ethernet(100Mbps)/ Gigabit Ethernet(1Gbps)を含んだ総称としての意味合いが強まっている。 以下、代表的なイーサネットについて列挙する。 ***10BASE-2 [#r38cc0ce] 細い同軸ケーブルを利用したバス型~ (10Mbps、最大伝送距離185m、最大接続機器数30台) ***10BASE-5 [#pa867b3e] 太い同軸ケーブルを利用したバス型~ (通信速度10Mbps、最大伝送距離500m、最大接続機器数100台) ***10BASE-T [#m8c73f4f] TPケーブルを利用したスター型~ (通信速度10Mbps、最大伝送距離100m、ハブ多段接続3段) ***100BASE-TX [#c2985eb0] TPケーブル (UTPカテゴリー5)を利用したスター型~ (通信速度100Mbps、最大伝送距離100m、ハブ段接続2段) ***1000BASE-T [#tc823f13] TPケーブル (UTPカテゴリー5)を利用したスター型~ (通信速度1Gbps、最大伝送距離100m) **名前 [#x635df3d] ***NetBIOS名 [#n3cc4fd9] NetBIOSにてホストを識別する名前 ***ホスト名 [#qc452143] TCP/IPで、hostsファイルに記載したホストを識別する名前 ***FQDN名 [#t909255c] TCP/IPで、ドメイン名、サブドメイン名、ホスト名を省略せずにすべて指定した記述形式 **ルータ・L3スイッチ [#vec80de3] -ルーティング機能をもつ、ルータ・L3スイッチを次のように分類する。 -また、特に明記のない状態でルータと記述した場合は、ルータ・L3スイッチを区別しない。 ***ルータ [#z6ebd4d8] 主にソフトウェアでルーティング処理をするもの。 ***L3スイッチ [#we563282] 主にハードウェアでルーティング処理をするもの。 **ネットワーク構成の例 [#f9bb1c5a] ***BBルータと家庭内LAN [#x2c29e3d] -IPアドレスの付与方法 --BBルータのグローバルIPアドレス~ 光ファイバ プロバイダ(FTTH)からPPPの[[NCP>#z21a77ef]]で割り当てられる。 --家庭内LANのプライベートIPアドレス~ BBルータのDHCPサーバ機能で動的に割り当てる。~ 若しくは、ユーザにより、静的に割り当てる。 -BBルータと家庭内LANの例 #ref(BBRouter.png,left,nowrap,BBルータと家庭内LAN) --補足説明 ---家庭LAN(B)上のホストから、家庭LAN(A)上のホストにアクセスするには、家庭LAN(A)上のホストに静的にプライベートIPアドレスを割り当て、BBルータの[[NAT / 静的IPマスカレード>#r8fee19c]]などの機能により家庭LAN(A)のBBルータに割り当てられたグローバルIPアドレス・ポート番号を、家庭LAN(A)上のホストのプライベートIPアドレス・ポート番号に変換する方法がある。 ---DDNSサービスを使用して、BBルータのIPアドレスに対するFQDN名を登録しておくことで、IPアドレスではなくFQDN名を使用したアクセスが可能になる(注:PPP接続確立の度に、NCPで割り当てられるグローバルIPアドレスが変わるので、DDNSサービスを利用する場合は常時接続にしておくか接続のたびにDDNSのレコードを更新する必要がある)。 ***企業などで構築する非武装セグメント(DMZ) [#e1cd1ba4] 以前は、企業のネットワークを接続するのにフレームリレーが~ 使われることが多かったが、現在は、IP-VPNや広域Ethernetが主流になっている。 -DMZは --パブリック ネットワークとしてもプライベート ネットワークとしても構築できる。 --ここでは、パブリック ネットワークとして構築する方法について説明する。 -IPアドレスの付与方法 --DMZ上のホストのグローバルIPアドレス~ DMZ(パブリック ネットワーク)のネットワーク アドレスは~ 「CIDR」方式で決定され、ホストにグローバルIPアドレスが割り当てられる。 --LAN上のホストのプライベートIPアドレス~ 任意の方法でネットワーク アドレス、ホスト アドレスを設定できる。 -「三脚境界」の非武装セグメント(DMZ)の例~ #ref(DMZ.png,left,nowrap,非武装セグメント(DMZ)の例) --DMZは、ルータの構成オプションを通じて作られる。 ---各ネットワーク(WAN、DMZ、LAN)はルータにお互い異なるポートを使って連結される。 ---DMZの構築には、「三脚境界」(中小規模)や「フロント ファイア ウォール / バックエンド ファイア ウォール」(大規模)などの手法がある。 **プロトコロル [#x9d9b382] ***NetBIOS [#m67759c5] -NetBIOSのAPIを持つ、LAN Manager向けに開発されたプロトコル。ルーティング能力を持たないので大規模なネットワークを構築できない、ブロードキャストを多用するのでネットワークが飽和しやすいなどの問題を持つ。LAN Managerとは、IBMとMicrosoft、3Comが共同で開発したPC向けネットワークOS。1980~90年代前半にかけて、Novell社のNetWareなどとシェアを争った。 -NetBEUIプロトコル --NetBEUIは、事前に各ノードにユニークなアドレスを割り付けておく必要がない自己調整型のプロトコルで、各ノードにNetBIOS名を付けておくと自動的にお互いを識別し通信することができるので、管理の手間も少なくて済む。また、プロトコルの仕様も軽くイーサネット内での通信プロトコルとしては、他のプロトコルと比較して性能が優れている。ただし、IPネットワークに対応しないイーサネット限定のプロトコルであるため、IPネットワークの一般化により特別な用途を除いて利用されなくなった。 --旧Windowsネットワークで利用されていたNetBIOS用のNetBEUIプロトコルなどはMACアドレスのみを使用して通信するイーサネット(単一のネットワーク)専用のプロトコルであったが、現在のWindowsネットワークのNetBIOSではルーティング機能のあるTCP/IPプロトコルを使用するNBTプロトコルを使用している。 -NBTプロトコル このため、現在のWindowsネットワークではイーサネット(単一のネットワーク)内の通信でも内部的にIPアドレスを使用している。 ***BootPプロトコル [#f5dcd7b7] -ネットワークに接続されたクライアントが、IPアドレスやホスト名、サブネット マスク等をサーバから自動的に取得するためのプロトコル。 -RFC 951で定義された。主にOSがブートする際に用いられる。 -現在ではDHCPプロトコルがBootPプロトコルの上位互換プロトコルとなっており、BootPプロトコルは徐々に使用されなくなってきている。 ***NCPプロトコル [#z21a77ef] -同期式・非同期式ポイントツーポイントのシリアルリンク上で、各種プロトコルを伝送するための標準プロトコルであるPPPプロトコルでは、LCPとNCPという2つのプロトコルを使用している。 -LCPでPAPやCHAPを使ってユーザを認証し、NCPでネットワーク層のプロトコルに対応した制御、ネットワーク アドレスの割り当てや、パケットの圧縮をしてPPP接続が確立する。 **その他 [#v57f29f3] ***マルチキャスト [#i2cc70c4] -マルチキャスト送信者は、ネットワーク上にいる、すべてのマルチキャスト受信者に対して同時に同じデータを送信する。 --マルチキャスト送信者 ---送信する「マルチキャスト アドレス(グループ)」に「join」していなくてもデータの送信が可能である。 --マルチキャスト受信者 ---「マルチキャスト アドレス(グループ)」(224.0.0.x、[x = 0...255])~ と呼ばれるグループに「join」することにより、マルチキャスト データを受け取ることができる。 ---データを受け取る必要がなくなった受信者は、グループから「leave」する。 ***NAT / 静的IPマスカレード [#r8fee19c] -パケットに付いている宛先IPアドレス・ポート番号を、別の宛先IPアドレス・ポート番号に変換する技術。 -主にパブリック ネットワーク(WAN)経由で、プライベート ネットワーク(LAN)上のホストへアクセスするために利用される。 ---- Tags: [[:通信技術]], [[:Windows]]