「[[マイクロソフト系技術情報 Wiki>http://techinfoofmicrosofttech.osscons.jp/]]」は、「[[Open棟梁Project>https://github.com/OpenTouryoProject/]]」,「[[OSSコンソーシアム .NET開発基盤部会>https://www.osscons.jp/dotNetDevelopmentInfrastructure/]]」によって運営されています。

-[[戻る>ネットワークの基礎編]]

* 目次 [#uff6f8ce]
#contents

*概要 [#r63ea595]
[[IPアドレス>#pbd9d35d]]だけでなく、IPプロトコルも。

**差異 [#z0aac26b]

***パケット優先度輻輳制御 [#f22bc6ab]
-IPv4 : TOS (Type Of Service) フィールド
-IPv6 : トラフィック クラス フィールド

***チェックサム [#sacc02be]
-IPv4 : チェックサムフィールド
-IPv6 : チェックサムフィールドは廃止

***[[IPヘッダ>#v8763850]]長 [#ca3959f8]

-IPv4 : 可変長
-IPv6 : 拡張されたが固定長に変更された。

***[[IPアドレス>#pbd9d35d]]長 [#leef364b]
2^32 → 2^128

-IPv4 : 8 * 4 = 32ビット (4バイト~
 0.0.0.0 - 255.255.255.255

-IPv6 : 128ビット (16バイト らしい~
 0:0:0:0:0:0:0:0 - FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF:FFFF

**機能拡張 [#w554533b]

***ルータの負荷軽減 [#cb5fccc1]
[[ヘッダの固定長化>#ca3959f8]]によりハードウェアで高速処理可能に。

***セキュリティ機能追加 [#t77ec08c]
-IPv4 : ー
-IPv6 : [[IPsec]]必須で、認証、改ざん検知(AH)、暗号化(ESP)が可能。

***アドレス自動割当 [#u5b70130]
-IPv4 : [[DHCP>ネットワークの基礎編#y927ca3b]]
-IPv6 : ルータ

***[[NAT>ネットワーク機器一覧#x06ef648]]不要 [#jb9d4fcf]
-アドレス空間が膨大であるため。
-[[NAT>ネットワーク機器一覧#x06ef648]]と[[VPN]]の併用不可問題をクリアする。

**IPヘッダ [#v8763850]

***IPv4 [#i62ff430]
||1|2|3|4|5|6|7|8|9|10|11|12|13|14|15|16|17|18|19|20|21|22|23|24|25|26|27|28|29|20|31|32|h
||>|>|>|バージョン (4)|>|>|>|ヘッダ長 (4)|>|>|>|>|>|>|>|サービスタイプ (8)|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|全長 (16)|
|~|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|識別子 (16)|>|>|フラグ (3)|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|フラグメント・オフセット (13)|
|~|>|>|>|>|>|>|>|パケット生存時間(TTL) (8)|>|>|>|>|>|>|>|プロトコル番号 (8)|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|チェックサム (16)|
|~|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|発信元IPアドレス (32)|
|~|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|宛先IPアドレス (32)|
|32*n bit|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|オプション|
|~|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|...|
|~|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>||>|>|>|>|>|>|>|パディング (n)|

***IPv6 [#jaf95f2e]
||1|2|3|4|5|6|7|8|9|10|11|12|13|14|15|16|17|18|19|20|21|22|23|24|25|26|27|28|29|20|31|32|h
||>|>|>|バージョン (4)|>|>|>|>|>|>|>|優先度 (8)|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|フロー・ラベル (20)|
|~|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|ペイロード長 (16)|>|>|>|>|>|>|>|次ヘッダ (8)|>|>|>|>|>|>|>|ポップリミット (8)|
|32*4=128bit|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|発信元IPアドレス (128)|
|~|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|...|
|~|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|...|
|~|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|...|
|32*4=128bit|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|宛先IPアドレス (128)|
|~|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|...|
|~|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|...|
|~|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|...|

**IPアドレス [#pbd9d35d]

***IPv4 [#c21dfc72]
-書き方
--10進数
--8bitづつ「.」で区切る。
--32bitなので4グループできる。
--例:192.168.0.2

-[[予約済みIPアドレス>#b62f25ad]]

-[[Xキャスト用IPアドレス>#jc8c164f]]

-IPアドレスクラス
--ホスト台数~
[[クラスC < B < A>#y30e557d]]
--マルチキャスト用~
[[クラスD>#jc8c164f]]
--実験用~
クラスE 

***IPv6 [#q6b591e7]
-書き方
--16進数
--16bitづつ「:」で区切る。
--128bitなので8グループできる。
--短縮表記ルールがある。
---先頭の連続する0の省略
---0だけのグループの省略(1箇所だけ、連続して省略可)

---例:
2001:0db8:0000:0000:3456:0000:0000:0000~
→ 2001:db8:0:0:3456::

-IPアドレスクラス
--クラスレスなアドレス構造
--CIDR 方式を踏襲しており、~
クラスの概念は存在しない。

-Xキャスト用IPアドレス

--ブロードキャスト アドレス~
存在しないためマルチキャスト アドレスを使用する。

--マルチキャスト アドレス(ff00::/8)
---いくつかの特別なルールに従ってフォーマットされる。
---prefix(プリフィックス)はff(00はflgとsc)

-ユニキャスト アドレス
--グローバルユニキャスト アドレス
--ユニーク ローカルIPv6ユニキャスト アドレス(ULA)

-IPv4射影アドレス
--IPv4アドレスをIPv6アドレスとして表現したアドレス。
--先頭から80バイトの0、16バイトの1、32バイトのIPv4アドレス
 FFFF:nnn.nnn.nnn.nnn
 0000:0000:0000:0000:0000:FFFF:(nnn.nnn.nnn.nnn)

*IPv4アドレス詳細 [#r678d200]

**概要 [#q4c371b9]
ここでは、

-IPアドレスと
-IPルーティング
-IPアドレス割り当てに関連するネットワーク構成
-[[ネットワーク アドレス>#dbc77b5e]]とIPアドレスの割り当て
-動的割り当て、静的割り当て
-[[MACアドレス>ネットワークの基礎編#wad16a9a]]との関連

など、IPアドレスの基礎について説明する。

**IPアドレスとルーティング [#u7adb5c3]
-[[ブロードキャスト>ネットワークの基礎編#z0bca6f8]]で名前解決するようなネットワークでは、ネットワーク上に接続するノード数が増えてくると、~
名前解決のための[[ブロードキャスト>ネットワークの基礎編#z0bca6f8]]によるトラフィックの負担が大きくなり、ネットワークが飽和し易くなる。

-これらの問題は、IPアドレスとルータを導入し、ネットワークを分割することで解決される。
--ルータは、必要なネットワークにだけパケットを送ったり、離れた場所にあるネットワーク同士を接続したりできるので、~
トラフィックを軽減した状態で、分割されたネットワーク上のノード同士が通信できる。

**IPアドレスの種類 [#ha9e8bd8]

***予約済みIPアドレス [#b62f25ad]
予約済みのIPアドレスについて説明する。~
これらのIPアドレスは、通常、ホストのIPアドレスとして利用できないので注意する。

-Thisネットワーク アドレス(オール0)~
[[BootP>ネットワークの基礎編#f5dcd7b7]]や[[DHCP>ネットワークの基礎編#y927ca3b]]などを使ってTCP/IPの設定を行う際に、~
自分自身を表すためのアドレスとして使用するIPアドレス。

-ネットワーク アドレス(ホスト部がオール0)~
[[ホスト部を全て0に設定したIPアドレス。ネットワーク アドレスを表す。>#dbc77b5e]]

-ローカル ループバック アドレス(127.xxx.xxx.xxx)~
--自分自身を指すIPアドレス。
--ローカル ループバック アドレスを使用した通信は~
NICを経由しないため、NICがないPCでも利用可能である。~
同一マシン内のプロセス間通信などで利用できる。

-APIPA用のLINKLOCALアドレス~
--[[DHCP>ネットワークの基礎編#y927ca3b]]のAPIPA機能で使用される。
--外部と接続されていないローカルな単一のネットワークだけで利用できるIPアドレスで、~
「169.254.1.0/16~169.254.254.255/16」の範囲が予約されている。

***Xキャスト用IPアドレス [#dd85f0a3]
UDPで使用できる。

-リミテッド [[ブロードキャスト>ネットワークの基礎編#z0bca6f8]](255.255.255.255)
--ローカル ネットワークにいる、すべてのホストを対象とするOSI参照モデルの第3層の[[ブロードキャスト>ネットワークの基礎編#z0bca6f8]]に使用するIPアドレス。
--また、OSI参照モデルの第2層の[[ブロードキャスト>ネットワークの基礎編#z0bca6f8]]に使用する[[MACアドレス>ネットワークの基礎編#wad16a9a]]は、FF:FF:FF:FF:FF:FF である。

-ディレクティッド [[ブロードキャスト>ネットワークの基礎編#z0bca6f8]](ネットワーク アドレス + オール1)
--他のネットワークへ向けられたOSI参照モデルの第3層の[[ブロードキャスト>ネットワークの基礎編#z0bca6f8]]に使用するIPアドレス。
--対象のネットワークまでルータによってパケットが運ばれてから、ルータによってローカル ネットワークに[[ブロードキャスト>ネットワークの基礎編#z0bca6f8]]される。

-[[マルチキャスト>ネットワークの基礎編#i2cc70c4]] アドレス(224.0.0.0~239.255.255.255)
--[[マルチキャスト>ネットワークの基礎編#i2cc70c4]]に使用するIPアドレス。
--クラスDのアドレスが[[マルチキャスト>ネットワークの基礎編#i2cc70c4]] アドレスとして予約されている。
--RFCにより規定されている[[マルチキャスト>ネットワークの基礎編#i2cc70c4]] アドレス(グループ)を以下に示す。
|#|[[マルチキャスト>ネットワークの基礎編#i2cc70c4]] アドレス(グループ)|>|用途|h
|1|224.0.0.0|>|予約|
|2|224.0.0.1|>|同一サブネット上の全ノード|
|3|224.0.0.2|>|同一サブネット上の全ルータ|
|4|224.0.0.4|ルーティング プロトコル|DVMRP|
|5|224.0.0.5|~|OSPF|
|6|224.0.0.6|~|OSPF version2|
|7|224.0.0.9|~|RIP version2|

--[[マルチキャスト>ネットワークの基礎編#i2cc70c4]] アドレスに対応する[[MACアドレス>ネットワークの基礎編#wad16a9a]]もある
---この[[MACアドレス>ネットワークの基礎編#wad16a9a]]は、[[マルチキャスト>ネットワークの基礎編#i2cc70c4]]受信者に設定されたホストのNICに自動的に追加される。
---これについては本ドキュメントでは割愛する。

**IPアドレスの割当 [#y30e557d]

***プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレス [#c75d733a]

-プライベートIPアドレス~
プライベートIPアドレスは各組織内だけで~
自由に使うことが許可されたIPアドレスで、以下の範囲が利用できる。

|#|クラス|>|>|クラスに対応するホスト アドレスの範囲|-|>|>|プライベートIPアドレスの範囲|h
|1|クラスA|0.0.0.0|~|127.255.255.255|のうち|10.0.0.0|~|10.255.255.255|
|2|クラスB|128.0.0.0|~|191.255.255.255|~|172.16.0.0|~|172.31.255.255|
|3|クラスC|192.0.0.0|~|223.255.255.255|~|192.168.0.0|~|192.168.255.255|

-グローバルIPアドレス
--プライベートIPアドレスと重複しないIPアドレスの範囲を、公的な機関~
(IANAおよびその依頼を受けた組織)によってプロバイダなどに割り当てられる。
--そのIPアドレスが重複しないようにプロバイダのユーザに付与される。
--グローバルIPアドレスの割り当てを、以下の例で説明する。
---[[BBルータと家庭内LAN>ネットワークの基礎編#x2c29e3d]]
---[[企業などで構築する非武装セグメント(DMZ)>ネットワークの基礎編#e1cd1ba4]]

-各クラスの[[ネットワーク アドレス>#l58f3cce]]

***[[DHCP>ネットワークの基礎編#y927ca3b]]サーバによるIPアドレスの動的割り当て [#h5877446]
IPアドレスの割り当て方法には、
-「静的割り当て」と「動的割り当て」がある。
-動的割り当てをするには、DHCPサーバが必要になる。
--DHCPサーバはクライアントに動的に[[IPアドレス>#r678d200]]を割り当てるサーバ。
--ルータを跨ぐ場合は、クライアントが存在するネットワーク内に中継機能を追加する必要がある。

-IPアドレスの動的割り当ての仕組み~
IPアドレスの割り当ての仕組みについて以下説明する。
--DHCPサーバ
---DHCPサーバは、UDPポート67番でIPアドレスの動的割り当て要求([[ブロードキャスト>ネットワークの基礎編#z0bca6f8]])を受信し、~
DHCPクライアントにIPアドレスを動的に割り当てるシステムである。
---DHCPクライアントは、UDPポート68番で応答(ユニキャスト)を受信する。

--DHCPリレー エージェント
---DHCPクライアントからDHCPサーバに送信されるIPアドレスの動的割り当て要求は、ローカル ネットワークに[[ブロードキャスト>ネットワークの基礎編#z0bca6f8]]される。
---このため、DHCPサーバが他のネットワークにある場合はDHCPサーバとの通信ができない。
---これを解決にするには、DHCPリレー エージェントをローカル ネットワークに導入し、~
IPアドレスの動的割り当ての[[ブロードキャスト>ネットワークの基礎編#z0bca6f8]]を中継、DHCPサーバでのIPアドレスの割り当てを代行する。

--IPアドレスを要求する際のシーケンス
---DHCPクライアントがDHCPプロトコルを使用してIPアドレスを要求する際のシーケンスを、以下に示す。

#ref(DHCP_protocol.png,left,nowrap,DHCPプロトコル)

---DHCPサーバからの「肯定(OFFER)」コマンドの応答が複数ある場合、~
DHCPクライアントは、適当な「肯定(OFFER)」コマンドを選択し、~
そのDHCPサーバを使う旨を、「要求(REQUEST)コマンド」を使って返信する。~
この仕組みはDHCPサーバの冗長化などにも利用されている。

-WindowsでのDHCPクライアントの設定
--DHCPの有効化
---DHCPを有効にすることで、ネットワーク内のDHCPサーバを使用することができるようになる。
---設定方法
「[[Windows IPアドレスを自動的に取得する>https://www.google.co.jp/search?q=Windows+IP%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%92%E8%87%AA%E5%8B%95%E7%9A%84%E3%81%AB%E5%8F%96%E5%BE%97%E3%81%99%E3%82%8B]]」などでググる。

--代替構成~
---DHCPを有効にしている場合、「代替構成」を設定できる。
---代替の構成は、DHCP クライアントがDHCPサーバを発見できない場合に有効になる。
---既定値は、[自動プライベートIPアドレス]で、この場合、APIPAのIPアドレスが付与される。
---設定方法
「[[Windows 代替の構成>https://www.google.co.jp/search?q=Windows+代替の構成]]」などでググる。

-DHCPサーバからDHCPクライアントにIPアドレスが割り当てられなかった場合に、~
DHCPクライアントが自動的にLINKLOCALアドレスを割り当てる。

***IPアドレスの静的割り当て [#l45561d6]
「静的割り当て」は、クライアントに直接IPアドレスを指定する方法である。

-WindowsでのIPアドレスの静的割り当て~
「[[Windows 次のIPアドレスを使う>https://www.google.co.jp/search?q=Windows+IP%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%92%E8%87%AA%E5%8B%95%E7%9A%84%E3%81%AB%E5%8F%96%E5%BE%97%E3%81%99%E3%82%8B]]」などでググる。

***割当られたIPアドレスの確認([[ipconfigコマンド]]) [#k5271374]

**ネットワーク アドレス [#dbc77b5e]
-IPアドレスを構成するビット列のうち、~
個々の組織が管理するネットワーク(サブネット)を識別するのに使われる部分。
-ネットワーク アドレスとIPアドレスの割り当てについて方法について説明する。

***クラスフル アドレッシング(FLSM) [#l58f3cce]
-ネットワーク アドレスを決定する際に、~
既定の「アドレス クラス」と「ネット マスク」(ナチュラル マスク)~
を使用するアドレッシング方法を、「クラスフル アドレッシング」(FLSM)と言う。
-「クラスフル アドレッシング」では、~
それぞれのネットワークに何台のホストを接続するかによって、どの「アドレス クラス」を使用するかを選択する。
--「ネット マスク」(ナチュラル マスク)は「アドレス クラス」に対応したものを適用する。
--クラスD、クラスEというアドレスもあるが、これは通常のホストが使用するIPアドレスではない。~
クラスDは[[マルチキャスト>ネットワークの基礎編#i2cc70c4]] アドレス、クラスEは実験用アドレスに予約されている。

|#|アドレス クラス|先頭ビットのパターン|ネット マスク|ネットワーク アドレスの範囲|ホスト アドレス長(ホスト台数)&br;ホスト アドレス|h
|1|クラスA|0|255.0.0.0|0.0.0.0/8&br;~127.0.0.0/8|24bit(約1677万台)&br;0.0.0.1~0.255.255.254|
|2|クラスB|10|255.255.0.0|128.0.0.0/16&br;~191.255.0.0/16|16bit(約6万5000台)&br;0.0.0.1~0.0.255.254|
|3|クラスC|110|255.255.255.0|192.0.0.0/24&br;~223.255.255.0/24|8bit(254台)&br;0.0.0.1~0.0.0.254|

***クラスレス アドレッシング(VLSM or CIDR) [#e6290494]
-「クラスフル アドレッシング」の場合、ネットワークにネットワーク アドレスを割り当てる場合など、~
実際に必要となるIPアドレスの数より多すぎたり少なすぎたりすることがある。~
(実際にISPに割り当てるクラスBネットワークが不足する事態になった。)

-このため、ユーザ自身が自由に「ネットワーク アドレス」と「サブネット マスク」を決定する~
「クラスレス アドレッシング」というアドレッシング方法が用意されている。

-このようなアドレッシング方法に「クラスレス アドレッシング」(VLSM or CIDR )がある。
-このようなアドレッシング方法に「クラスレス アドレッシング」(VLSM or CIDR)がある。

--VLSM~
組織内のネットワークの細かなホストビットの割り当てに使用される。

--CIDR~
現在のインターネットでは、必要なグローバルIPアドレス数に合わせてサブネット マスクを決定する「CIDR」が使用されている。
---インターネット上のAS(自律システム)間のルーティング情報の集約による、~
「ルーティング性能向上」、「ルーティング情報の管理の簡素化」のために使用される。
---AS(自律システム)とは、各組織、企業やプロバイダが保有・運用する、インターネットに繋がる~
ひとつ(時に複数)のルーティング ポリシー配下にあるIPネットワークやルータの集合のことを言う。

*IPv6アドレス詳細 [#v6625c39]

**タイプ [#f3783ad5]

***ユニキャストアドレス [#e247551f]
-IPv4のユニキャストと同じように、1対1の通信で利用されるアドレス。
-1つのインターフェースに割り当てられるアドレス。
-[[スコープ>#g08586ba]]毎に[[3つの異なるアドレス>#s492cc82]]がある。

***マルチキャストアドレス [#i9c21adb]
-IPv4のマルチキャストと同じく、1対グループの通信で利用されるアドレス。
-複数のインターフェースに割り当てられるアドレス。

|ff00::/8|フラグ (4)|スコープ (4)|グループID (112)|

-プレフィックス

--ff00::/8

***エニーキャストアドレス [#c50fc034]
-IPv4にはないアドレス。1対グループ内の1つとの通信で利用されるアドレス。	
-複数のインターフェースに割り当てられる。

-グループで最も近いデバイスとだけ通信できる。
-マルチキャストと同じくグループ宛ての通信となるが~
グループに属する1つのインターフェースにパケットが~
到達すると、それ以上は配送されない。

-[[グローバル>#m72a0b1e]]の[[スコープ>#g08586ba]]の[[ユニキャストアドレス>#s492cc82]]である[[グローバルユニキャストアドレス>#dbba0e51]]がある。

**スコープ [#g08586ba]

***リンクローカル [#w400712d]
同一セグメント	

-同一セグメント上の端末と通信できるアドレス。
-リンクローカルアドレス宛てのパケットはルーティングされない。

***ユニークローカル [#f8ea5cab]
組織内ネットワーク

-IPv4のプライベートアドレスに相当する。
-組織内ネットワークの異なるセグメント上の端末と通信できるアドレス。

***グローバル [#m72a0b1e]
ネットワーク
-IPv4のグローバルアドレスに相当する。
-全てのIPv6ネットワークで一意となる。

**ユニキャストアドレス [#s492cc82]

***グローバルユニキャストアドレス [#dbba0e51]
|グローバルユニキャストアドレス (48)|サブネットID (16)|ホストのインタフェースID (64)|

-プレフィックス

--2001::/16~
IPv6インターネット用アドレス 

--2002::/16~
6to4用アドレス

--2003::/16 ~ 3FFD::/16~
現在、未割り当て

***ユニークローカルアドレス [#udab2c83]
(ユニークローカルユニキャストアドレス)

|FC00::/7|L(1)|グローバルID (40)|サブネットID (16)|ホストのインタフェースID (64)|

-プレフィックス

--FC00::/8
---L=0
---将来の定義用

--FD00::/8
---L=1
---アドレス中のグローバルID部分を~
ランダムな値としていつでも誰でも利用可能なアドレス

***リンクローカルアドレス [#tf29807d]
(リンクローカルユニキャストアドレス)

|FE80::/10|0...0 (54)|ホストのインタフェースID (64)|

-プレフィックス

--FE80::/64

***スコープとタイプ [#q00be4b6]

|ユニキャストアドレス\タイプ|ユニキャストアドレス|マルチキャストアドレス|エニーキャストアドレス|h
|グローバルユニキャストアドレス|〇||〇|
|ユニークローカルアドレス|〇|||
|リンクローカルアドレス|〇|||
|マルチキャスト||〇||

*参考 [#k4380328]

**Wikipedia [#r84d1595]
-IPv4~
https://ja.wikipedia.org/wiki/IPv4

-IPv6~
https://ja.wikipedia.org/wiki/IPv6

-IPアドレス~
https://ja.wikipedia.org/wiki/IP%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%AC%E3%82%B9

-IPv6アドレス~
https://ja.wikipedia.org/wiki/IPv6%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%AC%E3%82%B9

**IPv6 [#ze74dd31]

***概要 [#v320f534]
-【連載】IPv6で始めるネットワーク | マイナビニュース~
https://news.mynavi.jp/series/ipv6
--第1回	IPv6 とは何か?
--第2回	IPv6 のアドレス体系と表記のルール(前編)
--第3回	IPv6 のアドレス体系と表記のルール(後編)
--第4回	IPv6のネットワークプレフィックスとサブネットマスク
--第6回	IPv6の匿名アドレス
--第5回	インタフェースIDの決定とLINKLOCALアドレス

-IPv6アドレスについて知っておくべき10のこと - ZDNet Japan~
https://japan.zdnet.com/article/20423460/

--1.IPv6アドレスは128ビットの16進数

--2.リンクローカルユニキャストアドレスは見ればすぐ分かるようになっている
---リンクローカルユニキャストアドレスは、常にFE80から始まると。
---マルチキャストアドレスは常にFF0xから始まる(xには1から8までの数字が入る)。

--3.頭のゼロは省略される

--4.連続するゼロは省略できる場合がある

--5.ループバックアドレスは、アドレスのようにさえ見えない~
0000:0000:0000:0000:0000:0000:0000:0001 → ::1と表現される。

--6.従来のサブネットマスクは必要としない
---最初の48ビットがネットワークプレフィックス
---次の16ビットがサブネットID
---残りの64ビットがインターフェースID
---現在、割り当てルール自体を48ビットから64ビットの間で~
自由に割り振れるように変更ることが検討されている。

--7.DNSはIPv6でも通用する

--8.IPv6はIPv4ネットワークをトンネルで通過できる
---IPv6は一般にIPv4のネットワークと互換性がない。
---ネットワーク間の互換性の確保を容易にするためトンネリングが使われている。
---トンネルの両端に、IPv6パケットのカプセル化と解除を行うエンドポイントが必要。

--9.あなたはすでにIPv6を使っているかも知れない
--10.WindowsはIPv6を完全にはサポートしていない

***普及 [#d3710133]
単にアドレス空間増やせばよかったのに、~
無駄なことして(互換性が無さ過ぎて)流行らなかった感。

-IPv6はなぜ普及しないのか? - GIGAZINE~
https://gigazine.net/news/20180528-ipv6-only-for-the-rich/
-IPv6が20周年。IPv6に対応したくない理由とは - Publickey~
https://www.publickey1.jp/blog/15/ipv620ipv6.html

----
Tags: [[:IT国際標準]], [[:インフラストラクチャ]], [[:通信技術]]

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